第十七話 私、試合で疲れました。
あ〜、疲れた。
ウルーベルさん達に三人抜けした。
そしたらレガリアさんが別の騎士達を連れては試合をさせて、勝ったらまた別の騎士を連れて来てのエンドレス。
結局『紅乙女』の全員とレガリアさんと試合する羽目になった。
まぁ、どのスキルがスキル使えるのか確かめれたからいいんだけどさ。
アーゴさんに使った《受け流し》みたいにスキルが無くても使えるスキルは出来た。
でもスキル補正が無いから動きの真似が出来ると言った方がいいみたいだね。
ゲームのキャラクターの技を現実で真似してみました、みたいな。
それでその理屈を裏付けるように特殊効果が一切出なかった。
何かしらのスキルを使ったウルーベルさんに使おうとした《スキルキャンセル》。
どんなスキルか分からなかったから急いで駆け寄って速度を殺さずにそのまま使った。
そしたら見事にこめかみに木剣の柄で殴り付ける事になってしまった。
本来ならダメージ無しの超安全なスキル封じの技だったのに。
ま、まぁ、ウルーベルさん、そのまま気絶してしまったけどレガリアさんが回復スキルを使ってたから大丈夫だよね?
その後、ウルーベルさん達に城下町を走ってくるように言ってたけど。
ウルーベルさんが記憶が飛んでいたような事を話してたけど。
ゴメンネ、テヘペロ!
その後の騎士にも剣に炎を纏わせるスキル、触れば眠らせるスキルとか使ってみたけど全然効果無し。
逆に剣の技術や格闘技なんか地球でも真似出来るスキルは出来た。
前にも言ったようにスキル補正は無いから女子高生が出来る範囲で、だけどね。
それにしてもレガリアさん以外の騎士は弱かったなー。
私が育てたゴブリン以下の強さだよ。
あんなんじゃ私特製の特訓ゴーレムでも倒せないね。
レガリアさんは逆に化け物だね。
レガリアさんと試合している時に木剣が折れたから格闘技とか関節技で対応したけど全然倒せないし、一撃が重過ぎて《受け流し》なんて出来ないから回避するしかないし。
多分、私の育てたドラゴンでも時間稼ぎが出来そうだったよ。
今は自分の部屋に戻ってます。
昼抜きで試合のエンドレスなんて女子高生がするもんじゃないと言いたい!
試合の後はレガリアさん達と夕飯を食べた。
みんなから褒められたり、試合の時に使ったスキルは何と尋ねられたりしまいには酒を飲んだレガリアさんが絡んできたりと色々あって今に至る。
もうね、体力的には《物理の極み》があるからいいけど精神的疲れは感じるんだよね。
でもまだやる事があるんだけどね?
そう!
配下にした蝙蝠を調べちゃいます。
ウッへッへ。
この世界初の配下はどんなスキルを持っているのか興奮が冷めやらぬ。
《魔王の契約》で配下のステータスも見れちゃいます。
それじゃ、レディゴー!!
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配下数・2
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ふぇ!?
い、いつの間にか増えてる!?
え?
もしかして子持ち蝙蝠だったの!?
・・・なるほど。
あの子もこの世界に来てたんだ。
まぁ、あの子は私と切っても切れない関係だからある意味納得。
それ以外の配下は全滅か〜。
せっかく《再誕》まで使って配下にしたのにな〜。
ま、今は蝙蝠を調べようかな。