第百六十一話 私、傀儡に命令を出しました。
ベットの上で目が覚めた。
両隣には静と忍が私の腕に抱き着いてる。
あぁ〜、二人とも可愛いよぉ、本当に癒されるね。
でも和んでる場合じゃないんだよね。
傀儡の魔力供給の為の繋がりで居場所を探して《時空間》で見てみよう。
・・・うん、想像通りの姿だよ。
大人な私の姿で可愛らしい三角の布を頭に被って異様に頬を膨らませてた。
そして暗い森の中を人がやっちゃいけないような気持ち悪い動きで爆走してた。
とりあえず、被ってる三角の布と口の中の物は魔力に戻しとこう。
え?
二つともなんだって?
・・・答えたくないです。
後は変な動きをするのを止めさせるように命令しとこうかな。
そうそう、戦い方も変えてもらおう。
あの子と同じ戦い方をしようものなら私との関連性を見抜く人も出てくるだろうしね。
バレて欲しくないからね。
あ、大きな深い緑色の猿が爆走してる傀儡に飛び掛かって来た。
触れた瞬間に大きな猿の手が溶けて直ぐに消えた。
傀儡、【腐りし手】を使用してるんだね。
だから緑の大猿の腕が傀儡に触れた所から溶けてそのまま私が《時空間》で設定した亜空間に取り込んだと言うわけかな。
爆走してるのも【疾走】や【加速】なんかも効果を発揮してるのかな?
私のスキルを幾つか使えるみたいだし能力値は異常に高いからそこは心配しないで良いのは楽だね。
まぁ、元より死んだら私の配下に成ってるから生き返るんだけどね。
あ、そうだ。
困ってる人を助けるように伝えとこう。
死にそうなら亜空間に取り込ませるけどそうじゃなかったら素通りして爆走を続けかねないしね。
さて、今日の朝ご飯は何にしようかな。
焼き魚を食べたいから焼き魚定食でも作ろうかな。
「う〜ん。」
『ん。』
私の腕に抱き着いてる静と忍も動き出したからね。
今日も1日良い日になるといいね。
あ、リドさんから何かを貰ったみたいだし後で元奴隷のスキルと一緒に確認をしなきゃね。