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私、勇者として召喚されました  作者: 乙女の涙
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第百五十九話 私、レアチーズケーキを作りました。

魔力で作ったキッチンで私はレアチーズケーキを作ってる。

可愛らしい乙女チックかつ機能性が優れたエプロンを着て《時空間》で高速で動き回りながらね。

調理過程も《時空間》で時間を進めて大幅に短縮できてる。

材料をかき混ぜたり、少し膨らむまで


私のレアチーズケーキ三分間クッキングってわけだね。


もちろん、エプロンの下にもちゃんと服は着てる。

乙女の裸エプロンってのも需要はあるらしいけど私はそんな趣味は無いしね。

服が無くなったことに気付いて直ぐに作ったからね。


今はテルさんが尻尾が取れてしまいそうな勢いで動かして待ってたり。

ロネさんが目を輝かせて蔓のような髪をウネウネと動かして待ってたり。

ニノさんも無表情だけどチラチラとこっちを見て待ち遠しそうだし。

レパさんは私の高速移動に目を見開いて驚いてるし。

コルさんは眠たそうな目を擦って起きようとしてる。

アンさんはムスッとした顔でこっちを見ていて。

メカルーネさんは懸命に唸って眷属造りに励んでいる。


娘達はあの子の歌声で眠っちゃってるから今回はいいかな。


「はい、レアチーズケーキ9ホール出来ました!

お茶の準備も出来ましたから食べましょうか!」


凄い歓声とともにお茶の準備が出来た。


〜〜〜〜〜


「つまり、貴様は裏切ったわけではないと言うのか?」


ロシアンティーを啜りながら険しい顔で尋ねるアンさん。


「はい、私が捉えた魔王達は言わば私の武器になりますから。

武器を強化する事は戦いにおいては同然のことです。

魔王同士ならばダメージを与える事も確認済みです。

もしかしたら魔神にも効果を発揮するかもしれません。」


「く、確かに理にはかなっているか。」


アンさんに弁論したら険しい顔をしながらなんとか納得してくれた。

魔王のこと以外にもアンさんが怪しいって言ってた事は弁論済みだからひとまずは安心かな。


そうそう、レアチーズケーキはメカルーネさんよりも先に食べる事は不敬であるからメカルーネさんの【眷属創造】が終わるの待つんだって。


「ふわ〜。」


テルさんはレアチーズケーキを一口食べる度に身体全体で喜びを表現してた。

ケモミミとか尻尾が凄く分かりやすい。


「・・・!

・・・ゴク。」


「うん、うん。

これは果実とは比べ物にならない程の甘味だね、勇者君!

異界にはこれほどの素晴らしい物があるとは脱帽の限りだ。

もはや至宝の域だね!

お茶も口の甘さをスッキリしてくれるから幾らでも食べられる!」


ニノさんは無言だけど顔は嬉しそうだね。

うん、初めて笑顔を見た気がするよ。

やっぱ、美人は笑顔がステキだね!

レパさんは反応が大げさだよ。

手振りで美味しさを表してくれるのは作った本人である私にとっては嬉しい限りだよ。


「なにこれ!?

ちょっとあんた、こんな美味しいの作れたの!?

私の眷属の果実とはまた違う甘さじゃない!!」


ロネさんはレアチーズケーキに興奮したのか蔦のような髪から小さな可愛らしい花がポンポン咲いてる。

ロネさんって感情表現は髪が変化することが多いよね。


「うまぁ〜。」


コルさんも欠伸混じりにケーキを食べる。

なんか顔を突っ込みそうでヒヤヒヤするよ。


私も一口食べてみる。

う〜ん、美味しい!

魔王時代の時に作った時よりも美味しいんだけど。

やっぱ【料理】の効果が発揮されているのかな。


・・・傀儡(くぐつ)にもあげようかな。

あんな変態でも私が生み出した存在だからね。

愛情は注いでおかないと根性が曲がったら大変だし。

《時空間》で空間ごと拘束していた所を檻のようにしてっと

ホールの半分を切って檻の中に入れて、うぇ!?


「バクジュプバクジュパ!!」


レアチーズケーキを食べつつ私の手を吸ってる!

凄く、気持ち悪い、です。

チーズケーキが物凄い速さで無くなったことを手の感覚で分かったから躾もしとこうかな。


「【麻痺付与】。」


「んあ!?」


これで傀儡の口の中が当分は感覚が無いでしょう。

飴と鞭は使いようってね。


「おーい、勇者君!

こっちに来てくれないかい?

色々と聴きたいからさ!」


「はーい!

すぐ行きます!」


そういや、レパさんは私の身体に興味があるとかないとか言ってたような。

えっと、サイズは答えたくないな。


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