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私、勇者として召喚されました  作者: 乙女の涙
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第百五十七話 私、傀儡に襲われました。

・・・グフ、酷い目に遭ったよ。

後ろから音も無く近づいてきた傀儡(くぐつ)に襲われたよ。

怪力に組み敷かれてそのまま甘噛み、舐めまくり、吸われて、揉まれて・・・。

魔力で強化する前に変な所を触ってくるから集中出来なかった。

普通の乙女があんな化物じみた腕力から逃げられませんって。

今は《時空間》で逃げてそのまま空間ごと拘束してる。

私の身体からは傀儡の色々な体液で生臭いよ。

あぁ、もう!!


「【浄化】。」


服の下にも顔を突っ込んできて舐められた。

私は飴とかじゃないんだー!

あー、気持ち悪かった。

突然のことで直ぐに対応できなかったよ。


「あー、呼ばん方が良かったかのぅ。」


メカルーネさんがすまなさそうな顔で言ってきた。

あんな所を見せられたらそんな反応するよね。

他の眷属の人もなんか顔を逸らすし。

見ているだけで助けてくれなかったもんね。

いつか同じ状況になったら私も助けないからね。


「はい、今度からは呼んでほしくないです。」


この失態を娘達にも見られたのが恥ずかしい。

とりあえず傀儡の周りを【夕闇】で暗闇で覆っとく。

臭い物には蓋をするってね。

あ、なんかスウスウすると思ったら私ってば裸じゃん。

《時空間》の転移で服も纏わずに身体しか転移できなかったってよっぽど慌ててたんだね、私は。


なんか傀儡が私の服でナニかしているみたいだけど無視。

確認したら負けだ。


「メカルーネさん、今回はどんな眷属を作るんですか?」


もう、最悪の気分。

早く帰りたい。

早く終わらせたい。


「う、うむ。

今回は神の試練と言う物を実現したいんじゃ!」


「そうですか。」


神の試練か。

ある物語だと魔王とかがその試練に当たるんだけどね。

あとは疫病とか災害とか自然災害かな。

確か地球でも地震、津波、噴火、飢餓、不作、疫病なんかが神の試練だって言う宗教があったような。


殆どが悪神とか邪神とか悪魔とかの悪い存在っぽかったんだけど大丈夫かな。


「じゃから今回も其方の記憶を借りたいのじゃ!」


「まぁ、良いですよ。」


「うむ、其方ならば了承してくれると思っておったぞ!」


そう言ってメカルーネさんが目を瞑って唸りながら座り込む。

私の記憶を読み込んでるんだろうね。

前にも見てたけどまだ全部の記憶を見てなかったのかな。


「シズク様、わたくしは久しぶりにシズク様の手料理を(しょく)したいのですわ。」


メカルーネさんの記憶を読み始めたらテルさんが真っ先に私の方にやってきた。


「テルさん、なんでさっき助けてくれなかったんですか?」


私は今、物凄く機嫌が悪そうな声で話してる。

あれに遭ったんだから仕方ないよね。


「何故と申されましても眷属とのじゃれ合いを邪魔してはいけないと思いましたのでそっとしておきました。」


あれをじゃれ合いと申すか。

なら殆どの性犯罪が男女のじゃれ合いになるよ。


「あれはじゃれ合いってレベルじゃないですから。

私、性的に襲われましたから。

凄く怖かったんですよ。」


「そうでしょうか?

わたくしはシズク様に凄く懐かれているように見えました。」


テルさん、あなたの両目は節穴なんですか?

傀儡は私に発情しているようなもんですよ。

思い出しただけでも怖気がする。


「まぁまぁ、美味しい物を食べれば気分も良くなりますわ。

シズク様、何か甘くて美味しい物を作って下さいな。」


「それもそうですね。

それじゃ、レアチーズケーキでも食べましょうか。」


「はい、お願いしますわ!」


あれ?

私、なんか丸め込まれたような気がするんだけど。


「皆様、シズク様が美味しい物を作って下さるそうですよ!

是非ご一緒に如何でしょうか?」


「妾の分も取っておくのだぞ!」


「主よ、私がとっておきますのでご安心を。」


「・・・!」


「おぉ、伝言者テルが絶賛していた勇者君の料理かい!?

それは食べるしかないね!

そうそう食べながら話も聞きたいから丁度良いじゃないか!」


「ふ〜ん、ならあたしも食べるわ!

甘い物は大好きよ!」


「んぁ〜、ねーさまの食べたぁ〜い。」


「はいはい、分かりました。

では作るので少し待ってて下さい。」


とりあえず特大サイズのホールケーキでも作ろうかな。

お茶はあのロシアンティーで良いよね。

そういや、この世界に来て初めてのケーキだね!

うん、気合が入るって物だね!

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