第百五十二話 私、社会の勉強をしました。
私は朝ごはんとして特製オムバーグを作ったよ。
オムライスとハンバーグが合体した最高の一品。
バターライスとデミグラスソースが凄く合うんだよね〜。
材料は魔物の卵や野菜、肉、あとは魔力で足りない物を作りだす。
フカフカの卵の中にハンバーグのデミグラスソースと肉汁、香ばしいバターの香りが食欲を誘うんだ。
私と娘の静と忍、コペル君、ヤハルさん、ウォンバットさんのいつものメンバーでの食事だよ。
いつも通りの大絶賛だった。
ふふん、私の自慢の料理だからね!
工夫に工夫を重ねた究極の一品だもん。
ゲームの話だけどね?
いや〜、リアルさを追求した料理ゲームで練習した私の腕前は本物だったみたいだね!
え?
スキルの【料理】を持ってるから美味しいんじゃないかって?
元が美味しいからもっと美味しくなってるのは否定しないよ。
私以外には作れないんじゃないかな。
なんせ元が良いからね!
そして今はヤハルさんからこの世界の社会の勉強を習ってます。
えっと、狼の魔王を倒した人を聞いてみたらその人はこの世界の勇者だった。
それは知ってるけどね。
それでその勇者の子孫はこの王国の大貴族なんだって。
勇者の偉業を讃えて貴族にするんだってさ。
本当は凄いスキルや能力値って遺伝するんだって。
子孫の誰かが同じスキルを得て産まれてくる時もあるんだって。
そう信じてる人は多いし実際に事例があるんだって。
そりゃ、人材確保の意味で大切にするよね。
あと、凶悪なスキルを持った人は最悪な時は血縁関係の人も殺すんだって。
芽のうちから消すって意味だろうけどね。
・・・私のスキルに【災厄】とかあるけどこれってバレたらヤバイよね?
まぁ、バレなきゃ大丈夫でしょ。
バレても抵抗すれば良いし。
それに私もそのうち貴族になるかもね。
だってもう魔王を三体も配下に加えてるからね。
偉業は成し遂げてる。
まぁ、大貴族の大半は勇者の末裔だって言われた時はこの王国の腐敗とか心配しちゃったけどね。
親の七光りってね。
実際に幾つかの家系は取り潰されてるんだって。
権力に溺れた人や過信しちゃった人、勘違いや妄想に浸る人、中には貶められた人も居るみたい。
うん、理由は様々。
今度、その人達が挨拶に来るみたい。
うん、厄介ごとにしか思えないね!
子供達はウォンバットさんからスキルの講座を受けてる。
私とは別の視点だから娘達にとって新鮮だろうね。
あと、道徳みたいな事も教えてくれてる。
人にスキルを使う時は良く考えるようにって。
私、二人に教えてたっけ?
ちょっと危なかったかな?