第百四十八話 私、偶像を作りました。
おかしい。
戦い方はあの子とそっくりだった。
顔が裂けたり手足が伸びたり髪の毛が槍のようになったり触手を出したり。
狂人シリーズも私よりも使い熟したりもしてたしね。
でもあの子はそんな賢い訳じゃ無い。
スキルだって《物理の極み》と狂人シリーズしか使えなかった。
それに私には攻撃をしなかった。
まぁ、攻撃が出来なかったのかもしれないね。
私とあの子は同じ身体なんだから。
でも今はボール系のスキル合戦だよ。
弾幕で打ってくるからかわせないよ。
とりあえず私もボール系で相殺して対応している。
神様で有っても魔力は無限にある訳じゃない。
それにあっちは劣化版のあの子だ。
本物よりも魔力は少ないはずだからね。
それでも10分も弾幕合戦が続くのは驚いたけどね。
あ、途切れた。
「ヲォォォオオオオ!!!」
へ?
あ、これは【最後の一撃】!?
やば!!!
早く止めないと!!!
「《時空間》《魔王の契約》!!!」
「ィイイイイ!!!」
私は《時空間》であの子の背後に転移して《魔王の契約》を使った。
あの子は黒いモヤに包まれて呆気なく私の配下になった。
あ、危なかった〜。
いくら私でもあの【最後の一撃】をここで使われたら私だって怪我をしちゃうからね。
それにあの子の《狂人の祟》で静や忍にも怪我させちゃうところだったよ。
最初からこうすれば良かったんだけどどれぐらい戦えるのか知りたかったしね。
最初は驚いたりがっかりしたけど私も久しぶりに遊べたから結果オーライだね!
さてまずは【鑑定】をしよう。
まだ正体が分からないからね!
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狂神偶像
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狂神の偶像
体力:999999
魔力:999999
力強さ:99999
防御力:99999
魔攻力:99999
素早さ:99999
器用さ:99999
《状態》
模倣中
《加護》
???
〈???〉
《スキル》
《狂人の祟》
《狂人の宴》
《狂人の縁》
【模倣品】レベル1・パッシブ
【理想の姿】レベル1・パッシブ
【改造】レベル1・アクティブ
【カースドール】レベル1・パッシブ
【カースデス】レベル1・パッシブ
【取り憑く】レベル1・パッシブ
《称号》
・狂神の偶像
《特性》
持ち主の特定のスキルを入手する。
通常の状態異常を無効にする。
特殊な状態異常の耐性を得る。
持ち主の魔力を消費して能力値を得る。
《備考》
勇者が作り出した魔導人形に神の力が宿って偶像となった。
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あれ?
もしかしてあの子じゃなかった。
それに耐久値が体力と魔力に分かれてる?
それよりも増えてるよね?