第百三十五話 私、ノーセブス帝国の事を聞きました。
ヤハルさんからノーセブス帝国の事や人族の勇者について聞いた。
奴隷や魔道具が盛んであるらしい。
特産品は魔道具なんだって。
なんとスキルについて研究がされていて数多くの魔道具は帝国が生み出したものなんだって。
そういえばローレイさんが帝国の者か、なんて聞いてきた事があるような。
魔道具と不思議な道具は全然違う別物だけどね。
あとは深雪っていう魔物が跋扈している地域とも隣接してるからか精強な帝国兵隊が有名らしいね。
訓練には困らないって訳だね。
そんなノーセブス帝国は黒い噂が絶えないんだって。
曰く、奴隷を使った人体実験を行っている。
曰く、人族以外を家畜のように扱っている。
曰く、帝国の地下牢には囚われた者達がいる。
曰く、皇帝は不老不死の存在である。
などなど。
結構な噂だね。
ヤハルさんはその噂を信じてるみたいで真剣な表情で警告してきたからね。
私の肩を掴んでた手も震えてたし。
うん、ヤハルさんにとって帝国は恐怖の代名詞なのかもね。
でも私ってそんなふうに言われてると本当の事が知りたくなる性格なんだよね!
百聞は一見にしかず。
百見は一考にしかず。
百考は一行にしかず。
百行は一果にしかず。
聞くよりも見た方が分かりやすい。
見るだけでなく考えた方が良い。
考えてるだけよりも行動した方が良い。
沢山行動して成果を出せば完璧!
私の両親の座右の銘だったんだよね。
二人とも凄い博士で色々な事を研究したり発明したりしてたからね。
私も二人の発明品に助けられたからね。
さてはて、それでは《時空間》で調査してみようかな!
帝国の悪人を私の配下に加えてそこでも武器や宝石なんかを売りつけよう!
そして奴隷をどんどん買っちゃおう!
北の国って事は寒い地域なんだよね?
なら暖かいご飯の屋台でも儲かるかもしれないね。
・・・北ってどっち?
太陽が昇る方が東だから・・・。
でもこの世界でも当てはまるのかな?
・・・ヤハルさんに聞いてみよ。
「ヤハルさん、北ってどちらですか?」