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私、勇者として召喚されました  作者: 乙女の涙
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第百十九話 私、ローレイさんに義手と義足を作りました。

私はバララークさんやクリア団、そしてローレイさんと私の関係についてぼかしながら説明をしてみた。

ローレイさんは私の説明を難しい顔をしながら聞いてた。


「あー、つまりだ。

オレやあの豚、クラー団だっけか。

知らぬ間にお前の奴隷にされたって訳か?」


説明を聞いたローレイさんにとっては配下も奴隷も変わらないと思ってるみたいだけど。


「奴隷とは全く違うってば!

空腹にならないし、病気にもかからなくなるし。

怪我の治りも早くなるし欠損も自然治癒で治るよ。

魔力だって使い放題になるからローレイさんも得だよ。」


う〜ん、一般の奴隷みたいな関係じゃ無いのにね。


「そうだけどよ。

魔力の使い放題ってのは仕組みが分からねぇがそれが本当ならこっちも助かる。

飯も食わなくて良いってのは楽でいいし。」


ローレイさんの魔力で物を動かすのって重ければ重いほど魔力を使うから燃費が悪そうだしね。

しかもローレイさんは自力で移動するにも魔力を消費するしね。


「つーか、本当にオレはお前の奴隷になってんのかよ?

あの【鑑定】でも奴隷なんて載って無かったしよ。」


『技能図鑑』で【鑑定】を習得したローレイさんは毎朝、【鑑定】で自分の能力を見てたみたい。


「そこは私の不思議な道具のおかげで分からなくしてるからね!

普通じゃ、分からないはずだよ!」


私の配下って事はこの世界の【鑑定】では分からないからね。

第一に奴隷じゃないし。


「そう言えばローレイさん。

服がだいぶヨレヨレになってるね。

新しく新調してあげよっか?」


ローレイさんのワンピースは泥や地下水での汚れは【浄化】で綺麗にはした。

でも穴やほつれは直らないからね。

しかもなんか丈が短くなってる。


「あー、そうだな。

ちょっと待ってくれ。」


ビリビリビリ。


ローレイさんはワンピースの下の裏を破いて中から『技能図鑑』を取り出した。

そんな所に入れてたんだね。

隠しポケットって感じかな?

そしてローレイさんはワンピースを脱いだ。


「んじゃ、マリア、服を頼んだ。」


「オーケー。」


でも本当にローレイさんの身体は人とは違う作りなんだね。

胸には乳首が無いし、おへそも無い。

毛の一本も生えてないからお肌がスベスベ。


「うひゃ!?

な、どこ触ってんだよ!?」


ローレイさんから変な声が出た。

くすぐったかったかな?


「あ、ごめん。

今回もワンピースにするの?」


「あー、任せる。

あと、寒いからなるべく早くしてくれ。」


見ると少し震えてた。

地下水路で全裸とか寒そうだもんね。

急ごう。


「はーい。」


今回は上下の服を作ろう。

魔力で作ってっと。

ゆったりとした長袖、長ズボン。

それと肌触りがよくて通気性が良いパジャマだね。


義手と義足も作ってあげよう。

武器としてだね!


「【エンチャント】でこれを・・・【鍛冶】で質を高めて・・・あとは《時空間》。」


「おい、マリア。

お前、道具が無くてもすげー奴だよな。」


「そうかなー。」


服には【エンチャント】で耐性スキルをどんどん付けていく。

私が持ってる属性耐性や状態異常耐性を全部付けた。

それと【ヒール】【リカバリー】【リジェネート】なんかも付ける。

効果があるか分からないけどね。

作者が分からないように【鑑定妨害】も付け足す。

あとは《時空間》で自動的に【浄化】が使われるように設定しておく。


義手と義足を【鍛冶】でより質の高い一品にして【エンチャント】で【毒付与】や【ヘビーウェイト】など武器として使えるスキルを付与していく。


「ローレイさん、デザインを決めるからちょっと来て。」


「あ、あぁ。

・・・服ってこんなに簡単に出来るものなのか?」


デザインはローレイさんの希望を聞いてロックンロールな物になった。

格好いいからいいね。


「この義手と義足は普段は人に扮していざという時には魔力を使って鈍器として使えるようにしたよ。」


「お、おぅ。

スッゲーな。

まるで本物みたいな出来だぞ。

手触りなんか普通の皮膚みてーだし。」


そんなにじっと見てたら悪戯したくなっちゃうね。


「ひっ!」


私の魔力で義手を生きてる蛇のように動かすとローレイさんが驚いて後退った。


「こうやって魔力で動かせるからローレイさんも後で練習して見るといいよ。」


「お、おぅ。

わ、分かったぞ。」


ーーーーーーー!!!


うん?

なんか聞こえる。

なんか聞いた事のある音だね。

あ、分かった。


「マリア、なんか言ったか?」


「あー、ローレイさん。

この地下水路にエルフが居たみたい。

これ、エルフの声にそっくりだし。」


地下水路にエルフって。

場違いにもほどがあるよ。


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