第百七話 私、娘二人を狼に乗せました。
お城に帰って静と忍の特訓を上空で行った。
二人とも狼に乗ってるゴブリンナイトを見て真似したがったから静は比較的小さい種子狼に忍は花香狼に乗せてあげて見た。
種子狼は頭にココナッツの殻をヘルメットみたいに被った大型犬ほどの大きさの魔物だ。
頭のヘルメットは種子狼の頭皮みたいで取れないみたい。
花香狼は見た目は草原狼にピンクや赤ののグラデーション模様の甘い匂いがする魔物だ。
なんか品があるというか、草原狼よりも大人しいのが特徴だね。
二人とも狼に乗って喜んでた。
でも二人は自分達で走った方が早いよ?
種子狼も花香狼も二人よりも素早さが低いからね。
まぁ、二人は速さよりも今までとは違う視点を楽しんでたみたいだけど。
後、静が大きなハエ叩きでゴブリンをぐちゃぐちゃにせずに飛ばせるようになった。
まだ、糸でゴブリンの皮膚を切ってたりはしてるけどね。
それで今度はピコピコハンマーを渡してゴブリンを叩かせたら圧殺してた。
残像を残すほどの速度で振り下ろせば柔軟に作ったピコピコハンマーでもこんな惨劇になるんだね。
・・・次の静の課題は軽く叩く事だね。
忍にはゴブリンの森で採取した物を見せてみた。
うん、口に入れようとしたから慌てて防いだよ。
【鑑定】を持たせてあげたら採取した物を見ながらスキルで濡らしたり燃やしたり潰したりしてた。
そのうちゴブリンに食べさせて様子を見てたよ。
まぁ、私もそれぞれの毒の効果が分かったから良いけど道徳を教えた方がいいのかな?
そして今回は私と戦ってみた。
と言っても私は攻撃しないで素手で流したり受け止めたり避けたりしただけ。
静と忍にそれぞれ私に攻撃をしてもらってみたよ。
ゴブリン達だけと戦って変な癖が出来たら駄目だからね。
完全に攻撃を避けたり強化具合を調整して拮抗して私が少し押す感じで打ち合ったりね。
相手の力を測れるようになるには経験の数と幅が絶対だね。
能力値やレベル、見た目だけで判断してたらそのうち痛い目に遭っちゃうからね。
そう言えば二人専用の武器や防具も作ってあげたいな。
魔力で作れるし、【鍛冶】で作り直せばさらに質の良い代物が作れるからね。
まぁ、その前に適正の武器や戦い方を探さないとね。
スキルに慣れたりもした方がいいだろうし。
二人にもボール系とアロー系の回避し続けるやつをやってもらおうかな。
今日は二人とも疲れちゃったみたいだから止めとこう。
さぁ、今日の晩御飯は何を作ろっかな?