第百一話 私、ストレス発散をしてました。
新しく配下になった狼やゴブリン達にスキルを使いまくってスキルレベルを上げた。
逆にスキルをゴブリンと狼に与えてスキルレベルの差を確かめたりもした。
ゴブリンに対してウィンドボールを使って新しいスキルを覚えるかなって実験をしてみたり。
狼達にアロー系のスキルで追いかけ回して遊んでみたり。
山のように大きな黒い狼の魔王に芸を仕込んだり。
核級の自爆テロを決行したりと色々やった。
うん、凄くスッキリとした気分だね。
知らないうちに慣れない子育てストレスでも抱えてたのかな。
たまにはこうして馬鹿みたいにやりたい放題するのもいいね。
え?
いつもやりたい放題じゃないかって?
いやぁ、これでも我慢してるんだよ色々と。
見た事の無い財宝を探す旅、背中を預けた仲間との命を賭けた闘い、迫り来る巨大な強敵の数々に知略や勇気を持って打ち砕く。
場面は変わって仲間の死と裏切り、絶望と悲しみに狂いそうになる主人公。
そしてなんやかんや有って希望を胸にして最大の悪を打ち倒してハッピーエンド。
そんな浪漫溢れる熱い英雄譚みたいな活動がしたい。
前の世界じゃ配下を育成するだけで世界を手に入れちゃったしね。
勇者が弱過ぎて障害にすらならなかった。
まぁ、私はあの子と邪神の力で強くなったから文句は言えないかな。
まぁ、静と忍という娘が出来たから命を賭けるような闘いは遠慮したいけどね。
これはこれ、それはそれ。
私は英雄譚に憧れてる。
でもその前に二児の母でもある。
例え、お腹を痛めてなくても殺した相手でもね。
私が認めた愛しい娘が居る。
私は育成は経験有りでも子育ては初めてだからね。
子育ては楽しいとも感じるけどストレスも感じる。
あー、ストレスの原因は城から出れない事かもしれないけどね。
まぁ、物事は表裏一体って言うからね。
たまにこうしてストレス発散させるだけで今は良いかな。
あ〜はは、スキルレベルもアクティブは軒並みレベル10にしたしそろそろ夜も明けそうだから帰らないといけないね。
でもパッシブは余り上げられなかったのは悔しいね。
スキルを調べてからまたチャレンジだね。
他にもゴブリンや狼に対しての訓練としてスキルを幾つか放って置こう。
後は何匹かのゴブリンと狼を野に放って悪人狩りも良いかもしれないね。
盗賊を山狩りでもしちゃおうかな。
最初の配下の街の方も武器を流したり知識を垂れ流したりしてどんどん強化して行こうじゃないか!
ゆくゆくは私達の拠点として仕立て上げるつもり。
忍の事もいつかは知らせよう。
後はローレイさんの様子も見に行きたいな。
あの子を入れてみたけど、あれからほっといてたからね。
お、【アラーム】が鳴ってる。
静と忍が起きたみたい。
ゴブリンの魔王と場所を《時空間》で入れ替えて転移してお城に帰ろうっと。