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作者: 志穂☆Sun
掲載日:2016/01/16

春、花が咲く。

夏が終え、

秋になり、

冬を越し、

それでも実はつかぬ。


樹齢(じゅれい)十七年の梅の木は焦った。

おかしい、おかしい、周りの木々はもう実を落としたというに。

何故(なにゆえ)何故(なにゆえ)、実がつかぬ。

花は咲いている、花は咲いている。(おの)ずとて惚れ惚れする香りを放っている。

実がつかぬ、理由(わけ)がわからぬ。



時が経ち……


また、春が来た。

ウグイスが枝にとまる。花の香りをうっとりと楽しんでいる。


また、夏が来た。

蛍が飛び交うなか、梅の木は青々と葉を茂らす。


また、秋が来た。

葉は、紅く染まりてすぐに散った。


また、冬が来た。

つぼみをつけ、希望を胸に春に備える。



樹齢(じゅれい)十八年の梅の木は切に祈った。

今年こそ……今年こそ、実をつけてみせる。

去年より……ずっと、ずっと、良い香りを放ってみせる。


梅の木が実るか否かは、天に委ねられている。

実るが当然……それは、愚かな考えであろう。


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