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オオカミさんと二丁拳銃  作者: 帰来 青春
第一章 懐かしい人
2/7

真夜中の追跡者

追っ手の物音が聞こえた。目の前にいる一般人にも危険を促し、駆け出した。

走りながら、神経を研ぎ澄ます。


右後方に二体、左後方に四体、計六体といったところかしら。

あと、私の後方に初対面のお荷物くんが一人。

さて、どうしたものか。


「なんか、もう追いつかれるまで時間の問題だと思うんだが。」

後方から弱音が漏れる。


その矢先、お荷物くんの後方から一匹の人狼が姿を現した。飛び上がり、側面の木を蹴り、木を踏み台にして、襲いかかってくる。



もうここでやるしかないかしら。



片足を前に踏み出し、強引にブレーキをかける。ブレーキによる土煙に背を向けるように体を反転させる。

反転した頃には、逆サイドからもう一体人狼が姿を現わす。


右手の銃の標準を合わせて、引き金を引く。すかさず左手でガンホルダーから、銃を取り出す。

左手の銃の引き金を引く頃には、最初の人狼が嗚咽交じりに吹き飛んだ。

再び、銃声が響く。

逆サイドから出てきた人狼にも着弾し、走りながら倒れ込んでいた。


「あと四体! 」


お荷物くんのほうに駆け寄りつつ、第二波の迎撃態勢に入る。


今度は同時に、三体。

「お荷物くん、しゃがんで。」

真ん中の一体は、彼を獲物として認識したようだ。


「勝手にお荷物扱いするんじゃない!俺の名前はタイガだ。」

口答えしながらも、彼も命は欲しいのだろう。素早くしゃがみ込んだ。


左右に出て来た二体の人狼に銃弾をぶち込む。

「じゃあ、タイガ、ちょっと目を閉じてて。いいって言うまで、目を開けちゃダメだからね。」

これからやる技はしゃがみ込んでる男の頭上でやるにはリスキーだっため、警告を促す。


「はぁぁぁぁ! 」


声と共に気合を入れて、タイガの頭上まで、飛びかかっていた人狼めがけて、回し蹴りを喰らわす。

ブーツのカカトが人狼の顎にクリーンヒットした。


間髪いれず、正面からまた一体が単身で特攻してくる。

「こんなところで、やられてられないんだから!」

ここに来るまでに、既にヴァンパイア一体と交戦していたため、体力も限界に近くなってきている。

疲れをかき消すためにも、声を張って、左右の銃で乱射する。


銃弾の雨音が周りに響く。

「終わったかしら……」


蜂の巣状態の人狼を盾にした状態から、もう一体姿を現した。


最初に六体だと思って、一瞬気を緩めた隙を突かれた。気を切り詰めなおすも、銃による応戦は間に合いそうにない。



容赦なく、人狼の爪が襲いかかってきた。

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