恋の罠
「ノブナガったら、コンナに濡らしちゃって」
冷静さを装うと努力はしているつもりだった。それでも体は正直で、それを楽しそうに光秀は弄んでいて。
「ボクはランマルやノウからノブナガを奪ってしまったんだ。ダカラ、セイイッパイシアワセにシテアゲルの。ノブナガを勝ち取ったんだから、勝者とシテノブナガをイかせてアゲルんだ」
珍しく低い声を出して言っているが、内容は俺の頭に入って来なかった。ぐちゅぐちゅという音で、言葉なんて聞こえてこなかった。でも俺は、それで良かったんだと思う。
「ナニ? ソノカオは。コレ以上シゲキをモトめるナンて、ノブナガラシイよ」
ただ光秀がドSだっただけだと思う。俺の顔を楽しそうに眺めて、少しでも安堵の表情を浮かべてしまえば待っているのは死だ。俺の表情が平常に戻って来ると、より過激な行動に出る。
「ひゃぁぁあっ♡」
それに俺は全く抗うつもりもなく、されるがまま。興奮して声を上げて。光秀はかなり楽しいらしく、行動がどんどんエスカレートしていく。しかし俺も負けられなくて、痛みと快感に耐え続けていた。それが光秀の魂にも、火を点けてしまったらしい。
やがて俺には声を上げる気力もなくなり、達してしまう。




