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徳川家康
「覚悟しろ、織田信長っ! お前を憎む奴は、儂以外にも大勢いる。儂一人じゃ勝てないとはいえ、皆で戦えばお前など怖くないっ!!」
翌日、いきなり猿は叫んできやがった。猿の分際で、この俺様に向かって。何も出来ないクズプレイヤーを、この俺が拾ってやったって言うのに。確かに頑張ってはくれたが、光秀や蘭丸に比べれば能力なんて底辺も底辺。可哀想だから拾ってやっただけ。
きっとNPCならスルーしていただろう。その程度の猿が、調子に乗ってこの俺に。調子に乗って、こんな事件まで起こして。許せない、後悔させてやる。ズタズタにして、死ぬより辛い目に遭わせてやる。
「……御免なさいっ」
怒っていないで、冷静に警戒するべきだった。家康の小さな声が聞えたかと思うと、俺は背中を刺されていた。驚いて皆俺のところに寄って来てしまう。それよりも早く、逃げる家康を捕まえて欲しかった。
「だいじょーぶですか? 信長さん」
涙目で蘭丸は俺を回復させてくれる。
「イエヤスもテキだったんだ」
怒りを込めた目で、光秀は傷を癒してくれる。おかげで俺は元通り。




