再び繋がる絆 参
「アノオトコのコト、シラべあげよう。ボクのコト、よくもダマしてくれたね。ゼッタイユルさナイ」
アマえたいケド、ソンな場合じゃナイね。ソウ思い、ボクはノブナガのウデを解いた。
「そうだな。お前のことを唆した奴ってことだろ。そいつが裏切り者だ」
きっとボクにノブナガを斃させて、ソノ後ボクも始末してしまうツモリだったんだ。ヨカッた、ノブナガがヤサシくて……。
「それにそいつは、裏切りよりもずっと重い罪を犯してしまった。殺さない、俺のその思いよりも重い罪を」
デモ、コロしたりしちゃいけないよ。ヤサシイノブナガは、ソンなコトするヒトじゃナイ。
「ノブナガ、手を汚さないで。裏切り者となったボクが、ソノ役もヤるよ」
どうせ裏切り者となってシマったんだ。イマサラ気にするコトはナイね。
「いいや、お前は裏切り者じゃない。だから頼む、俺と一緒に戦ってくれ。裏切ってないと伝えてくれ」
ソウだね。トモに戦う、そうしてゴカイを解くんだ。ボクはノブナガを裏切ってなんかないよって。
「…………お前を悲しませた奴を、俺は許したりしない」
ヤサシクソウ微笑むと、ノブナガはボクと手を繋いでくれる。温かかった。トテモ、トテモ温かい手だった。




