裏切りのとき 壱
「無理に決まってるじゃないですか。この僕が信長さんは守りますから」
チガウ、チガウよ……。
「ボクに戦うつもりはナイ。どいて」
ランマルアイテに、ボクは武器を取れはしなかった。デモランマルは、ボクをコロス気で掛かってクル。そして避け続けてたトキ、ボクラはログアウトされた。
「光秀、どうゆうつもりだ」
ログアウトされたワケだから、目のマエのランマルはいなくなっていた。代わりに、ボクの目のマエにはノブナガが。
「チガウの、チガウんだよノブナガ。ボクには、戦うつもりなんてナイの。タダボクの部隊が、ノブナガのハタを掲げるヤツラに襲われたから……」
ノブナガがソンなコトするワケない。ソレは分かってるケド、ノブナガに確かめようと思って。ダッテ可笑しいじゃん、ソンなの。
「それで、怒っちゃった訳? だがそれは、早く行ってくれないからだろ。いつまでもノロノロしてたら、いい加減猿が死んじまう。そう思って向かわせた」
ソコまで聞いたジテンで、ボクはモウ走り出してしまっていた。ノブナガからコレ以上コトバを聞くのがイヤで、ボクは逃げてしまっていた。
ノブナガ、ナンで~っ? ナミダでマエも見えなかった。デモボクは必死に走り続け、自分のヘヤでヒトリ泣き続けていた。ボクは漢だから、モウ泣かないって決めたのに。




