44/81
引き返せ 弐
「ミンナに迷惑掛けちゃイケないよね。でもボク、チョッピリ不安」
確かめに行くにしても、ミンナを巻き込むワケにはいかない。ゲーム内でしか聞けないコト、イマじゃナイと聞けないコト。
「では、行ってらっしゃい」
ボクはダマされているのかもしれない。デモテガミの字は、明らかにノブナガのモノだった。ずっと見てるカラ、ソレくらいはワカルもん。
「ワルイケド、進ませておいて。ボクはヒトリで行くから」
コンナヒトにボクのタイセツなヒトタチを任せる。ソレはチョットイヤだよね。デモ、ガンバって歩いてキタミンナを引き返させるなんてね。
「一人で!? あ、はい。了解しました」
ナニをオドロいているんだろう。ベツにノブナガに会いに行くダケだし、ボクヒトリで十分でしょ。まあハジめてニンゲンっぽいトコを見れたカラいいや。
「スグ戻るカラ」
ホカのヒトタチのコトなど見ず、タダ全力走っていった。ボクがヒトリで走って行けば、戻れる筈なんダカラ。




