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引き返せ 壱
「ほら、本当の敵を考えてみな」
ホントのテキ? ソレはノブナガダッテ言いたいワケ? バカにシナイでよ。
「信長様からのお手紙を預かって参りました」
こんなタイミングで、ノブナガカラの使者を名乗るヒトが現れた。
「アリガト」
とりあえずお礼を言って、ボクはテガミを読んでみた。
『まだ辿り着いていないらしいな。どこで寄り道している。だってお前が急いでいるのなら、使者ごときが追いつく筈などないから。そんなに嫌なら行かなくてもいい。ただ、……』
ノブナガはこんなコト書かないもん。抑々、ただ何なのさ。
「何と記されていましたかな」
五月蝿い、オマエに教える必要なんてナイね。調子に乗らないで。
「本当の敵が何か記されてはいませんでしたか」
五月蝿い、ボクはノブナガを裏切ったりしないもん。約束したんダカラ、裏切り者は許さないんだもん。
「ナニを言っているの? ボクにはワカラナイな」
五月蝿い、ワカラナイんだもん。ダカラ確かめに行こう。




