32/81
傷付けたくない 弐
「マダヤるの? ボクはムダだと思うケド」
サスガに諦めてホシイな。ノブナガが待ってるカラ、早く帰りたいんだよね。
「分かった、分かったよ。この怪物っ! クソッ」
降伏のボタンを押して貰ったのを確認したトコロで、丁度ボクはログアウトされた。ギリギリ間に合った、ってコトかな。
「光秀、どうだった? さすがのお前でも無理か、明日も頑張ってくれ」
同時にノブナガもログアウトしてるワケダカラ、降伏したと言う知らせはマダ届いてなかったのかな。
「ううん、オワったよ? ログアウトの直前に、ナントか承認させた。ホントに、タイショウがNPCでヨカッタと思うよ」
ログアウトされるのがワカってるんダカラ、プレイヤーダッタラジカン稼ぎをするでしょ。だって再ログインするトキには、所属するトコロにダカラ。
「え? そうなのか。しかしまあ、さすが光秀だな本当に。正直な話、もう時間もないし辿り着きもしないと思ってた。何をするつもりなんだろうって」




