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姉川の戦 参
「ボクのホンキ、見せてあげるからね。ヒデヨシ、もう休んでてダイジョブだよ」
明智殿のその様子には、信長様も何だか驚いている様子であった。
「ねえノブナガ、ボクに行かせてよ。ボクさ、いいコト考えちゃった。イチのことは、モチロン助けたいでしょ? だったらボクに行かせてよ」
え? お市の方様を助けだせるというのか。さすがは明智殿、しかしどうなさるおつもりなのだろう。
「いつも以上に気合入ってんな。気合入れ過ぎて失敗するなよ? まあ、お前はそんなことしないだろうけどさ」
明智殿の優秀さ、それは信長様だってよく知っていること。それに明智殿は信用できるだろうし、信長様も疑わなくて済むってものだろう。
「んでノブナガ、行ってもいいの? ボクは早く行きたいんだよ」
急ぐ必要があるのか。それにしても明智殿、物凄い張り切りようだな。
「ああ、構わない。気を付けろよ? 気を付けて行って来い」
信長様は気を付けろと言い、明智殿を送り出した。




