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市の恋 弐
「長政様、お待ちしておりました」
すぐ跳び付きたいところだったが、何とかその気持ちを抑えてしっかり礼をする。あたし偉い、褒めてあげたいわ。
「お市殿、遅くなってすまん。それじゃ、信長君に挨拶して来よう」
初め変わった口調で言ってきたからビックリしたけど、その後長政様は微笑んで普通に話し始めた。戦国時代のゲームだからって、その口調使う訳ないよね? 基本的にお兄ちゃんは、外来語そんなに使わないようにしてるらしいけど。
「織田信長君、話は分かってくれてるんだよね? 妹さんは貰います」
お兄ちゃんのところまで行くと、長政様はいきなりそう言った。キャー、カッコいいわ♡
「同盟の話も、宜しく頼むぜ」
二人で微笑むと、お兄ちゃんと長政様は握手をした。えっと、熱い男の友情って奴かな? 多分この二人、あんま仲良さそうじゃないけど。
「イモウトさんは貰うって? えっ」
お兄ちゃんの隣で光秀君が凄く戸惑ってたけど、きっとお兄ちゃんが説明してくれるよね。
「そんじゃ、行って来ま~す」
「失礼しました」
あたしと長政様は、一緒にお兄ちゃんに礼をして一緒に歩き出した。




