すぷ~ん。
いつものバス停にて――
ミーン、ミーンとうるさしぐらい鳴き喚くセミと猛暑の続く昨今。
「ねぇ、月夜はアイスたべるときのスピーンは木派? プラ派?」
「えっ!?」
「だから~アイスクリ~ムたべるときのスプ~ンは木かプラスチックかってコトだよ」
「あぁ~。う~んとね……」
しばらく考え――
「うん。ウチは木のスプ~ン派かな」
「え~。木ってときどき処理がアマくてトゲささんない?」
「さいきんはそんな雑なやつないでしょ?」
「そっかな?」
「それにスプ~ンで固めのアイス食べると折れない?」
「イブキさんそんなガチガチのアイスだったら、ちょっと待ってとかすから」
「え~! すぐ食べたいよ」
「ちょっととかしてシェ~クっぽいやつといっしょにたべんのがウマいんだよ」
「むむむむ……」
「なんかアイスたべたくなちゃったネ」
「31行っか?」
「うん! いいネ!! でも――」
「ん?」
「スプ~ンまったくカンケ~ないね」
「あぁ……コ~ンで食べるからね」
「じゃ、コンビニにしとく?」
「ううん! イブキさん三段アイスにするから31いこ~」
「三段……散弾……sanndan……じゅるり……」
二人とも三段にして冷たくておいしいアイスを堪能した日だった。




