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ご〜すと。
いつものバス停にて――
「レーシングゲームで十年前に亡くなった父親のゴースト(プレイヤーと一緒に走行するデータプレイヤー)と再会か〜」
スマホ片手に感慨深く呟く月夜。
「さいきんのゲームならではのエピソードだよね」
記事の内容を知っているのかイブキが賛同する。
「父親のレコード越えるために必死で練習するもゴール直前で勝ってしまうと父親のデータが上書きされてしまうために先にゴールできないとか、う〜ん良い話しネ」
「月夜。もしイブキさんが死んじゃたらこ〜いうビダンつくってね」
「廃人ゲーマーのあんたの記録はウチが一生賭けても抜けそうにないわ……」
「そのかわし、月夜が死んじゃったら月夜の生きた証のパソコンデータをみんなに――」
「オーケー! ウチのPCに自爆装置付けとく」
月夜のパソコンの中には一体⁉︎




