もしぞん。
いつものバス停にて――
「一人ごはんの時に「いただきます」を言うかどうか大学生にアンケ〜ト調査?」
月夜がグルメ系情報アプリの中にあった、そんな記事を読んでいる。
「言うほうが5.6割で、言わない方が4.3割で――ほぼ半々なんだっ⁉︎ 言うほうが多数派だケド……」
そんな事を言いながら、補足を読んでいく。
「あっ! 外食の時に小さく言う、または心の中で言うのも『言う』に入るのかっ! じゃ、ウチも言う派ね」
一人納得している月夜の隣では、
「ゾンビがタイリョ〜はっせ〜――ゾンビパニックになったら、どこへにげるか?」
イブキがそんなゲ〜ム脳溢れる記事を読んでいた。
「う〜みゅ……やっぱしケ〜サツかな? とりあえずブキだよねっ! ド〜チュ〜にケ〜カンゾンビいたら、もうガンしゅとくイベントにしかおもえないモンっ‼︎」
そんな事を言いながらバットを素振りするフリをする。
「あっ! イブキさんといっしょのかんがえのヒトけっこ〜いる!」
その言葉の通り『警察署』が一位だった。
「2ばんは『ホ〜ムセンタ〜』で、3ばんが『ス〜パ〜』みんなヒトあつまるトコいくんだなぁ〜……ん? 4ばんめにおおい『トイレ』ってシボ〜フラグなきがする……ね〜ね〜月夜は? 月夜はゾンビさんがタイリョ〜はっせ〜したらドコいくの?」
と、いうイブキの問いかけに、
「ぞ、ゾンビなんかいないモン……」
日本のオバケから西洋のモンスタ~まで幅広く苦手な月夜は、プイっと横を向くとそう言い放つのみだった。




