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なつおとこ。
いつものバス停にて――
「各地で猛暑! うわっ! 三重で38、6度って高熱で意識が朦朧とするレベルじゃないっ‼︎」
月夜が昨日の猛暑に関するニュ〜スを見ながら、
「ト〜キョ〜も36ドだったらし〜よ」
イブキが『ソバの上にかき氷ド〜ン』という記事を読みながら口を挟んでくる。
「まだ夏本番前なのに……この暑さ……」
そう言いながら、頭上で今日も爛々と輝く太陽を見上げる。
「ナツのあいだだけ、シュ〜ゾ〜どっかいってくんないかな」
「リオ五輪に行きそうだケド――って、みんながそんな事ばっかし言うから「今日は暑いけど、僕のせいじゃない」ってドリンクのCMイベントの時に言ったみたいよ」
「きにしてんのかな?」
「かも」
「でも、なぜかシュ〜ゾ〜がガイコクいってるとすずしきなるんだよね」
「そ〜ね」
そこは否定できない月夜だった。




