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無価値のレゾンデ~トル  作者: HAWARD
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かくしごと。

 いつものバス停にて――


「ぬわっ!」

 スマホを見ていた、イブキがそんな声を上げる。


「なになに? どしたの?」

 月夜がイブキの声に反応して近寄――ろうとすると、『むにゅ』っと頬にスマホの角がめり込む。


「いいから、いいから。月夜はそのままオシャレニュ~スでもみててよ」

 イブキがスマホ画面を手で隠しながら、


「なんなのよ~」

 月夜が角があたって赤くなった頬を摩りながら、そんな事を洩らす。


「ほらほら、カワイイなつものさがしててよ~」


「うん~……あんましカワイイのないから、そろそろグルメ系アプリを――」


「月夜、月夜!」

 その呟きを聞きとめたイブキが慌てた様子で声をかけてくる。


「な、なによっ!?」

 イブキの切羽詰った様子に圧される月夜。


「さいきんあついよね~」


「そ、そ~ね」


「こ~あっついとショクヨクおちるよね~?」


「そ~かしら? ウチはあんましそういうのないケド……」


「あ、あるよ……たぶん……月夜もイチオ~ジンルイ? なんだからさ~。あんまりおなかにフタンかける、あげものとかチキンとかはやめといたほ~がいいとおもうよ」


「そっかな~? ウチが人類ってトコに微妙な引っかかりを感じたケド……それに逆にこういう時こそ精のつくお肉系を取るのが正義じゃない?」


「じゃ、じゃ――ナツだし、アイスとかおいしくてつめたいスィ~ツとか――」


「あっ! KFCのアプリから情報が――おぉ!7月13日から8月31日まで1380円で食べほ~だいっ!!」


「あぁ……」

 月夜の言葉を聞いた瞬間、その場にガックリと崩れるイブキだった。


「またトサカはえんのかぁ……」

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