じろ~
いつものバス停にて――
「あ~……」
月夜がおなかを押さえながら妙な声を出す。
「なに? ど~したの?」
「う~……大丈夫……」
いいながらもツラそうにおなかを押さえる月夜。
「ホントにダイジョブ? ムリしないほうがいいよ」
「だ、大丈――」
後半を『ぐ~』というお腹の鳴る音が掻き消す。
「…………え!」
「あ~次郎ラーメン食べたい…………ジュルリ」
「なに? ただおなか減ってただけなの?――つ~かジロ~ラーメンなんて女子が食べるモンじゃないよ」
「えっ!?」
「だって、ものすっごい山盛りだよ! ドンブリからハミだしてるし、ラ~メンなのに麺がでてくるまえにお腹いっぱいになっちゃうよ!!」
「た、確かに……い、いつも周りには男性しかいないけどさ……」
「でしょ~」
「い、いや…………でもさ……ウ…………ウチは結構食べられちゃうよ」
「そりゃ~月夜だもん!」
「えっ! ウチは女の子のカテゴリーに――」
「はいってるワケないじゃん!! 見た目は女の子、胃袋は宇宙、力はゴリラ、魂は納豆ってい~うのが月夜でしょ?」
「うぅ……違うと言いたいけど、微妙に言い切れない」
頭を抱える月夜のお腹が『ぐ~』と可愛らしい音を鳴らした。
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