りゆ~
いつものバス停にて――
「5月に好評だった『生ハムメガ盛り1円』キャンペ~ンに続いて、『メガ盛りセクシ~唐揚げ』1円キャンペ~ンが6月から8月末までかぁ~……新宿だし、ちょっと遠いな~……でも、3カ月もやるなら行く機会あるかなぁ~。夏コミ後にでも行ってみよっかなぁ~」
月夜がグルメ系ニュ~スにのってた、そんな記事を読んでいる隣では、
「ことしのリュ~コ~はなんだろ~なぁ~……」
イブキがそんな事を言いながら新作の水着――様々な柄のビキニを見ながら、
「アンタまた今年もそんなの着るつもり」
月夜が呆れ顔のまま、
「そんなひっかかるトコのない胸じゃ、その内ポロリしちゃうわ――こぼれる物がないかぁ……ズレて悲しい雰囲気を周囲にまき散らすだけ」
「ふふ~ん♪ ことしのイブキさんはひとあじちがうモンねっ!」
そんな事を言いながら無い胸を張るイブキ。
「このワイヤ~ホルタ~ビキニさえきちゃえば、イブキさんのカレンさにヨ~エンなイロケをはなつキョニュ~があわされば……」
「今年は――なんか去年も同じ様な事言ってなかった?」
月夜は腕組みしながら、去年の事を思い起こす。
「――で、結局プ~ルでも海でもナンパどころか男の人に声すらかけてもらえなかったじゃないの」
「それは――いっしょにいたヒトが『じゅ~にんまえヤキソバ』とか『5にんまえラ~メン』とか『100たまタコヤキ』とかしてたからだよっ!」
イブキは心底、心外だと言わんばかりにそう言うのだった。




