いちぶをのぞく。
いつものバス停にて――
「ショクギョ~やブキのジュクレンドでスキルポイントがもらえるとか、ワンのときよりもずいぶんかわちゃったなぁ~」
イブキがゲ~ム情報を見ながら、そんな事を呟く。
「うぅ~……はやくかえってやりたいなぁ~! ホントVitaかおっかあなぁ~。そ~すればおと~さんのゴハンもカリカリライスじゃなくなるし……」
イブキが頬を膨らませながら、今朝楽しんでトコを奪われたのを思い出し、直後の朝食時に御釜の底に引っ付いていたカリカリの米を出したのを思い起こしながら。
「女子大生の3割は大盛り無料のお店に損した気分になる? なにこれ?」
月夜がオシャレ系ニュ~スの中にあった、そんな記事に首を捻る。
「大盛り無料なのになんで損なんだろ?」
そう言いながら、画面をスクロ~ルさせて記事の続きを読む。
「あれじゃない? おおもりムリョ~でもオンナのコはあんましたべられないから、すくなくしてワリビキのがうれし~な~テキな?」
イブキがスマホをイジりつつ、片方の手の指で中空に不思議な円を描きながら、
「えぇ~! 大盛り無料って書いてあったら、なにも考えずに大盛りするのが普通じゃないのっ!?」
「うん……それはホント、ごくいちぶのオンナのコだとおも~うよ」
と、イブキが一般女子の心情を代弁するのだった。




