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はるやすみが……
いつものバス停にて――
「はるやすみが……おわ……ちゃ……う……」
イブキが道に落ちていた桜の花びらを指先でもてあそびながら、悲しげに洩らす。
「新学期始まるからね〜」
と、他人事のように応じる月夜。
「おかしいとおもわないっ?」
突然、そんな事を言いながら詰め寄ってくるイブキに対して、
「た、確かに……」
「そ〜でしょ!」
月夜の答えに満足気な表情を浮かべる。
「アンタはど〜みても高校3年生に見えないモンね! ホント不思議〜」
「ちがうよっ‼︎」
イブキが両手を上げて叫ぶ!
「イブキさんたちもコトシはジュケンセ〜」
腕組みをしながら、
「ほう……」
いつもと違う様子に月夜も釣られて真剣な表情をする。
「でも、まだジュケンセ〜とゆ〜ジッカンがないんだよ」
そう呟きながら『うんうん』頷き。
「そこでジッカンできたヒトからト〜コ〜をするとゆ〜のはど〜かな?」
「そんなのダメに決まってんじゃない」
「だよね〜」
イブキが『わかってた』とゆう表情で言う。




