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無価値のレゾンデ~トル  作者: HAWARD
739/4319

くじ。

いつものバス停にて――


「カレ〜ライスとカレ〜ライスのお弁当?」

月夜がグルメ系ニュ〜スに画像付きで載っていた、そんな記事を見て、


「カレ〜ライスのセットにさらにカレ〜ライス?」

ライスとル〜、ライスとル〜という風に仕切り箱に詰まったお弁当を見ながら言う月夜。


「なんで、こんな風になったんだろ?」

小首を傾げ、疑問符を頭上に浮かべる。


「たからクジで6オクエンかぁ〜……」

イブキが澄んだ春空に向かってそんな事を呟く。


「……アンタなにを物悲しそうに言うのかと思ったら、お金の話し?」

月夜が呆れ顔で突っ込むと、


「いや〜あったらはたらかなくてもいいなぁ〜……って」


「働く前の学生の時にそんな事いってど〜すんのっ⁉︎」


「ガクセ〜→6オクエンげっと!→そのままヨセ〜のキュ〜キョクしんかへ――」


「進化なのかなぁ〜?」

そういって首をひねる月夜。


「でも、アンタ宝クジなんて買ってたの?」


「もちろん! かってないよっ‼︎」

自信満々でそう言い切るイブキに、もはや言葉が出ない月夜だった。

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