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無価値のレゾンデ~トル  作者: HAWARD
72/4291

むしば。

 いつものバス停にて――


「ふぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~あ――」

 朝から大きなアクビをするイブキ。

「わぁ~キレイな歯並びねイブキ」

 朝日を浴びてきらめくイブキのエナメル質の歯に感心する月夜。

「あ~……でもね……小学生のコロはタイヘンだったんだよ」

「へ?」

「いや~ねイブキさんわりかしズボラなセ~カクじゃん?」

「ちょっと? かなりだけどね」

 言い直された月夜に対して口を尖らせるイブキ。

「ふむ……」

 それも一瞬ノコト、

「それで、それでね」

 全く気にせずに続ける。

「歯磨きケッコ~サボったりしてたら、なかなかの大穴あいちゃってさ~歯並びもわるくなっちゃたし」

「それが懲りて」

「うん。しっかりと歯磨きをするようになったんだ~」

「ふ~ん……でもさ――懲りない諦めない凹まないが信条のアンタもちゃんと更生したりできんだ~」

「あっ! ひっどいな! たしかに『懲りない、諦めない、凹まない』は訓練されたクソゲ~ハンタ~のモチアジだけどさ~。イブキさんだってドリルつっこまれたらこりんだよ!」

「あぁ~あの『キュィィィィィィィン』ってやつね」

「やめてよ~なんかおもいだして歯がムズムズしてきちゃったじゃん」

「ごめん、ごめん。でもね、イブキ。なんかもう少ししたらドリルで削んなくてよくなるみたいだよ」

「ふえ?」

「なんか歯に電気を流すと唾液のなかに含まれる物質が活性化して歯の自然治癒能力が飛躍的にあがってドリルで削って歯に詰め物するのと同じ期間で完治できる画期的な治療法があと3年以内に実用化されるって記事になってよ」

「うへ!」

「えっ! なにそのリアクション。ドリルつっこまなくていいんだから喜ぶトコじゃない?」

「いや~ドリルで『きゅぃぃぃぃぃぃぃん』もイヤだけど電気で『びりびりびりびり』もイヤだな~って」

「な、なるほど……」

 最新歯科技術に対するJKの率直な意見だった。

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