ヤサイヤサイくさくさはっぱはっぱ。
いつものバス停にて――
「あたらし~スリ~ディ~エス? おぉ! ス~ファミエディションっ!? ど~じにバ~チャルコンソ~ルでメ~サクと~じょ!! いいね! レトロゲ~ムずきなイブキさんにとってはサイコ~のシナだよっ!!」
イブキがゲ~ム情報を見ながら興奮ぎみに瞳を輝かせていると、
「ふ~ん……今年もやるんだぁ~。モスのレタスバ~ガ~」
月夜がグルメ系ニュ~スを見ながら、バンズの代わりにレタスで大豆バ~グを挟んだバ~ガ~を見ながらポツリと洩らす。
「こ~ゆ~。ヤサイヤサイ、クサクサ、はっぱっはっぱ、してるのキラいじゃないの? 月夜は」
イブキが横から『ヒョイ』と首を覗かせて月夜のスマホ画面を見ながら、
「いやいや。別にウチは野菜キライじゃないわよっ!」
月夜が心外だという表情で反論する。
「そなの? いつもニクセ~ギ! ニクサイキョ~!! ニクこそ――」
「言ってない。言ってないから」
パタパタ手を振りながら否定する。
「ウチだって常に肉ばっかし食べてるワケじゃないわよっ! この時期はレタスもおいし~し、その素材を生かしたモノも味わいたいわよっ!!」
「ふ~ん……じゃ、これからイッシュ~カンのあいだニクきんしでレタスせ~かつね!」
「それは無理っ!!!」
そこはキッパリ断る月夜だった。




