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そしつ。
いつものバス停にて――
「23にちにミクさんとコラボしたエンゼルパイかぁ~……クリ~ムマシュマロでメロンふ~み! これゼッタイおいし~やつだよっ!!」
イブキが瞳を輝かせながら、新発売のお菓子情報を読んでいると、
「ガリガリ君の『ナポリタン』味が大不評で在庫が320万本!? ガリガリ君がマズイって……逆にレアじゃないかしら?」
そんな事を呟きながら、記事の先を読み進める。
「販売直後から「マズい!」と苦情が殺到。開発者担当者も「ナポリタン味を再現することにこだわり過ぎて、再現には自信がある。ただ……あまり美味しくないですね」とコメントかぁ~……そこまで叩かれると……気になっちゃうな。どっかに置いてないかな? むしろ在庫の350万本食べちゃダメなのかな?」
その呟きを聞いたイブキが――
「そのコ~キシンがあるなら、きみもクソゲハンタ~のそしつが――」
「あ~――ないからそんなモン」
軽く手をパタパタさせて否定する月夜だった。




