ゆ~ふぉ~
いつものバス停にて――
「おはよ~月夜」
「オッス、イブキ」
二人が挨拶を交わす初夏の日差しの下。
「ねぇイブキ」
「な~に~?」
「イブキってさ、結構ゲーセンいくじゃん?」
「ん? わりといくほ~だとおもってるけど? それがど~したの?」
「いや~昨日フラっと寄ってみたら、UFOキャッチャーで気になる物みつけちゃって1000円ぐらい注ぎ込んだんだけど全く取れなかったからさ~なんかコツでもあるのかな~」
「あぁ~なるほど、なるほど~」
「なんかあるの? コツ」
「コツっていうか~その店やキカイによってア~ムやバネの強さが違うから……なかなかこれっていうコツはないかな~」
「あ~やっぱし……そんなに甘くないのね」
若干落ち込み気味の月夜に――」
「ん~……月夜だったらもしかして――」
「なに? なんかるの?」
どうしても欲しい物があるのか瞳を輝かせる月夜に――
「優しそうなバイトのおに~さんにさ目に涙をためてながら頼むと簡単なトコにイド~させてくれるコトもあるよ」
「…………それがコツ?」
「あとは取れた後にいい笑顔でお礼いっとくと次回のときもやってくれるし、なおグッ!!」
親指を立てて断言するイブキに、
「そんな恥ずかしい事すんならお小遣い貯めてネットオ~クションで買うわ」
後日、イブキが簡単に取り月夜にプレゼントしました。