にゅ~りょく。
いつものバス停にて――
「ふ~ん……どんべぇをおいしくする一手間かぁ~……」
月夜がいつも通りグルメ系ニュ~スを見ている。
「ふむふむ……カップにお湯をいれて、規定のとこまでいれたら耐熱容器に移し替えて電子レンジで3分チンするだけで生麺のような感覚になるかぁ~。麺が透明になりツルツルの喉越し、ス~プをふくんで食べたときにジュワっとでる感じかぁ~……じゅるり」
目を細めながら、ヨダレを垂らして幸せそうな表情の月夜。
「ねね――」
イブキがなにかを見つけたのか、嬉々とした感じで話しかけてくる。
「ん~?」
月夜が締まりのない幸せ顔のまま返事をする。
「グ~グルに『パックマン』っていれたり、『zerg rush』っていれたりするとゲ~ムできんだって!!」
「ふ~ん」
最後まで幸せそうな表情を崩さずにそう返しただけの月夜だった。
「え~! そんだけっ!!」
月夜の反応に明らかに不満の色を浮かべるイブキ。
「う~……ごめん。今ちょっとどんべぇに夢中~」
目にハ~トを浮かべてそう言う月夜にイブキは半ば諦めたような表情で、
「……なんかジャマしちゃったよ~だネ。いいよ、つづけて、つづけて」
そう促すイブキだった。




