ぽてちのあと。
いつものバス停にて――
「クリ〜ムソ〜スで食べる濃厚あずきプリンかぁ〜……クリ〜ムがのったアズキプリン……ぬう、味が想像できない……」
月夜がプリンの画像を見ながら、
「月夜、月夜」
味を想像しようと試行錯誤を繰り返していると、イブキが話しかけてくる。
「なによ?」
月夜が想像の邪魔をされて少し撫然とした表情で、
「月夜はさぁ〜ポテチをたべたあとのユビはなめてるよね?」
イブキが『わかってるケド、イチオ〜きくね』みたいな雰囲気で、
「ウチ? ウチは御箸使って食べるから――」
「またまた~ゴ~カイにひとふくろひとくちでバリボリたべる月夜がそ~んなジョ~ヒンなたべかたするワケないじゃん」
「なんか、すっごいよねイブキの頭の中のウチって……ってゆ~か一袋一口なら指よごれないよね?」
「そっか!」
イブキが合点がいったという顔になって、
「月夜はひとふくろひとくちだからユビがよごれないんだネ」
「だから! それはイブキのイメ~ジしたウチであって――」
「わかってる、わかってるって――」
「いや! わかってないって!! ウチは一袋一口なんて――あぁ……やった事ないケド、たぶんできないからっ!!! ポテチ食べる時は御箸――」
という、抗議もイブキに「はいはい」と受け流されるのだった。




