さいりょ〜のいいわけ。
いつもバス停にて――
「へぇ〜国会議事堂内にある吉野家にはちょっと高級な『牛重』があるんだぁ〜……でも、なかなか行かない――と、ゆ〜か絶対行かない場所かも……」
月夜が重箱につまった肉とネギとご飯の画像を見ながら、
「あぁ〜今度は他店でも販売すんだ! えっと……羽田空港国際線ターミナル……そんなトコもっと行かないよ……」
そう呟きながらガックリと肩を落とす月夜。
「う〜ん……『センセ〜がサイテンするのがタイヘンだとおもって』……う~……おこられちゃいそ~……『やったんだケド、イヌがたべちゃった』あ~……イブキさんトコ、イヌいないしな~」
ブツブツいいながら頭を抱えるイブキに、
「なにやってんの?」
月夜が尋ねてくる。
「ん……」
と、言いにくそ~にしてから、
「じ、じつは……し……ちゃって」
「えっ? なに?」
「だ、だから……シュクダイわすれちゃって……なんかイイい~わけないかな~……って」
「それで色々考えてるの?」
「うん……あっ! こんなんど~お? 「おと~さんがアクタガワショ~とちゃってシュクダイがてにつかなかった』とか」
「有名な芸人さんがとってなかった?」
「むう……そっか……じゃ――」
「ウチも一緒にいってあげるから素直に『忘れましたって』って言うのが一番だよ」
「ん……月夜がうつさせてくれたらすぐにカイケツ!」
「おまえ結局、それが目的だったろ?」
半眼でそう言い放つ月夜に、イタズラ娘笑みを浮かべるイブキだった。




