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あじ。
いつものバス停にて――
「おぉ! ステ~キガストで実施中のキャンペ~ン景品『超巨大熟成肉ッション』! イイ!! これイイ!!! 毎晩おっきなお肉に乗って寝れるなんて乙女の夢だよね~――じゅるり」
月夜がシングルベッドサイズはありそうかと思う程の巨大肉型クッションの画像を見ながら、
「月夜……そんなモノにうもれたいの?」
イブキが呆れ顔で言うと、
「だって、お肉だよっ!」
「う~ん……イブキさんはあんましたべものにはさまれたいとはおもわないなぁ~……」
「え~! なんでよっ!!」
「だって、たべられちゃいそ~で……」
「へ~きだって、イブキマズそ~だもん」
「……イブキさんマズそ~なんだ……」
そういって落ち込むイブキ。
「まっ! いっか、マズそ~ならたべられちゃうシンパイはないモンねぇ~」
自分にそう言い聞かせるように呟くイブキ。
「大丈夫よ。ゲテモノ喰いの男子もきっといるから」
「え~! マズそ~だとモテないのっ!?」
そういって慌てるイブキを曖昧な笑みで対応する月夜だった。




