おもち。
いつものバス停にて――
「人気番組とコラボした『いちごしょこら大福』かぁ~……」
月夜がグルメ系のニュ~スにのっていたそんな記事をあまり興味のなさそうな感じで読んでいた。
「ん? なになに? あっ! アマくておいしそ~! なにこれ、なこれ?」
と、甘い物やお菓子に目のないイブキがズイっと月夜の持つスマホを自分の方に引き寄せながら、
「なまチョコのはいったホイップクリ~ム! トロっとしたアマずっぱいイチゴクリ~ム!! ふわふわのモチきじのダイフクかぁ~……はっ……くっちゅん!」
寸前でスマホから顔をそむけ月夜の頬にむかってクシャミをするイブキ。
「あぁ~……カゼかも……なんか、めもかゆいし……」
「そうだよっ! カゼだからガッコ~なんかいっちゃダメなんだよっ!! じゃ、イブキさんゲ~ム――アンセ~にするためにかえるね」
「ちょっと待って。」
踵を返し帰ろうとするイブキの襟を『ガシっ!』と掴む月夜。
「秋の花粉症が流行ってるみたいよ」
そういいつつイブキの額に手を当てる月夜。
「うん。熱もないし、これならへ~きへ~き」
月夜はイブキの額に手を当てたまま逆の手を『b』の形にしながら言う。
「で、でも……」
「さぁ、行くわよ!」
月夜は慣れた手つきでイブキをバスの中に放り込む、運転手ももはや気にせずに発車させた。




