じどりキノ〜
いつものバス停にて――
「ブラックサンダ〜の新味『グレ〜ゾ〜ン』? あぁ……ア〜ルグレ〜使ってるからなのか……ほ〜ほ〜ザクザク感はそのままにア〜ルグレ〜粉末でミルクティ〜のような味わい……とな、じゅるり」
月夜がいつも通り新作のお菓子を見て味を想像する。
「ジンコ〜てきにつくりだされたクモのイトででいいたフクかぁ〜……う〜ん……やっぱしクモさんをムチでペシペシたたきながら「もっとだしやがれ! えい‼︎ えい‼︎!」ってブッラクなコトしてつくられたのかぁ〜」
イブキが人工的に創り出され〜の意味を全力で間違えていると、
「見てよ、新型の自販機だって――」
月夜がグルメ系のニュ〜ス反応する。
「ん? またオススメのジュ〜スをおしえてくれるとか?」
「違う、違う」
月夜はパタパタと顔の前で手を振り否定する。
「なんと自撮り機能付きなんだって!」
「へェ~……いらなくない? そのキノ~」
一瞬、感心した後にふと疑問に思った事を口にするイブキ。
「なんでぇ~? おいしい物を買った時の至福の表情を撮ったり、めずらしい物を買った時の驚きの表情を撮ったりできるんだよ」
「う~ん……」
月夜の言った事を考えイブキは――
「やっぱしいらなくない?」
全く理解できないなかった。




