526/4311
べ〜コン。
いつもバス停にて――
「ストつぅ〜もせかいにゴクウがランニュ〜⁉︎ このド〜ガおもしろそ〜」
イブキが『もしも系動画』のまとめをチェックしていると、
「う〜……これおいしそ〜!」
月夜がそんな呟きを洩らした。
「ん? なになに」
イブキが月夜の呟きに興味を持ち訪ねてくる。
「これ――カマンベ〜ルチ〜ズのべ〜コン包み焼き」
と、言いながら見せるスマホ画面には半分に切ったべ〜コンの塊の中から『とろ〜り』と溶け出したチ〜ズの画像が映っていた。
「こ、これは……なかなかおいしそ〜かも?」
珍しくイブキも同意をする。
「でしょ、でしょ」
月夜が最上の笑みを浮かべる。
「ちょっとかして」
「へェ~……ケッコ~かんたんにできんだ。ホントにチ~ズをベ~コンでまくだけなんだネ。キョ~かえったらやってみよ」
イブキがレシピを見ながら、
「う、ウチもいっていい?」
「いいケド……キョ~のシュクダイうつさせてネ」
と、取引をもちかけるちゃっかり者のイブキだった。




