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ぷりん。
いつものバス停にて――
「ングング――」
「おはよ~月夜。――って、~なに食べてんの~!?」
「ほへ? 朝ぷりん」
「いや……そんなト~ゼンのように応えられても……」
「ドンブリプリンだよ。いいでしょ!」
そういって持っている大きなプリンを見せる。
「うわ~すっごい大きさだネ。クドくならないの?」
「それがね、一見カスタードプリンにみえるけど甘さ控えめでなかなか飽きないの」
「ふ~ん……でもイブキさん的にはアマくないプリンってのはちょっと……」
「その場合は下にあるカラメルソースとからめて食べるのがいいよん!」
「し、知り尽くしてる!!」
「大好きなプリンをいっぱい食べる事ができる乙女のワガママを追及した商品なの!」
「商品名俺のどんぶりプリンになってるけど……これって男性用じゃないの」
あきれ顔で呟くイブキの声は幸せそうな月夜の耳には届かなかった。




