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ひっし。
いつものバス停にて――
「ナツはレイセ〜ス〜プをつくるとモテるかぁ〜」
イブキがグルメ系ニュ〜スを見ながら、『モテる』という単語のはいったレシピを中心に新作の料理をチェックしている。
「イブキ」
横でイブキの独り言が耳に入っていた月夜はレシピを聞きながら既に完成品のイメ〜ジが脳裏に浮かび上がっていた。
「ん〜?」
「ウチが味見したげるよ。ほら、いきなり食べさせるよりも誰かが先に味見して感想とか聞いたほうがいいと思うの」
「ん〜……おと〜さんにたべてもらうからいいいや〜」
「いやいやいやいやいや。ちょっと待ちなさい! 身内だとなかなか厳しい事言わないから」
「え~! 月夜も「おいしい!」「おかわり」「ディスワン」しかいったことないし」
「そ、そうだったかしら……」
「それに月夜にわざわざきてもらうのもわるいし」
「ウチだったら全然大丈夫!」
「そっか~じゃ、たのもっかな」
「うん。そ~して――じゅるり」
こ~して月夜との仲が育まれていくのだった。




