しんあジ。
いつものバス停にて――
「まるがめの『うど~なつ』にシンアジかぁ~……」
イブキがスィ~ツ系の話題を集めたアプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「ん~……アキだし~……」
「松茸味でしょっ!」
隣で月夜が期待に満ちた瞳と声でそんな事をいう。
「いや、イモじゃない? さつまいもだよぉ~」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「――マロンでした」
「モチモッチのきじにソザイをねりこんだ『しあわせもっちもちセ~ホ~』で『クリのカンロニ』『シブカワグリペ~スト』をねりこんでいるかぁ~……」
「ホ~ジュンなクリのかおりととくせ~のクリアジパウダ~をまとわせると、まるでノ~コ~なクリをたべているかのようなかんじかぁ~」
「マロンにくわえてチョコやキナコ、きびト~などもあるかぁ~……」
「チョコはキジのなかにチョコレ~トあじのチップとココアビスケットがたっぷり、そとはココアパウダ~ときびト~をブレンドしたトクセ~のチョコパウダ~でどこをたべても、しあわせなチョコあじかぁ~……これはイイねぇ~」
「肉味とかないの~?」
「ない」
月夜の問いかけにそう返すイブキだった。