はんくス。
いつものバス停にて――
「バ〜キンじゃないバ〜キン?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「ど~ゆ~事かしら?」
そういって小首を傾げる月夜――その後ろで同じように小首を傾げるイブキ。
「バ~キンだけど、バ~キンじゃないか~……ス~パ~バ~キンとかバ~キンⅡとかバ~キンZとかRとかSとかかしら?」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「バ~キンじゃないけど、バ~キンのワッパ~が売ってる『ハングリ~ジャック』。しらないわね~……そんなのあるの?」
「オ~ストラリアでファ~ストフ~ドレストランとして絶大な人気を誇る店――へぇ~……そ~なのね~」
「バ~ガ~キングをオ~ストラリアで展開しようとしたトコロ、すでに『バ~ガ~キング』という名称が商標登録されていたために、やむをえず『ハングリ~ジャックス』という名称でオ~プン。へぇ~……バ~キンって名前はとられていたのね~……まあ、バ~キンはおいし~からファンがやったのかもね~」
「その後、名称をバ~キンに戻す機会があったが、すでに『ハングリ~ジャックス』という名称が浸透していたためにそのままになっているか~……」
「バ~ガ~キングは『バ~キン』だけど、ハングリ~ジャックスはど~呼ぶのかしらね~?」
「ハンクス?」
隣でそういうイブキだった。




