きのコ。
いつものバス停にて――
「しゃぶ葉で秋のキノコと鴨肉フェア?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「しゃぶしゃぶ食べほ〜だいのしゃぶ葉は九月十一日より秋のキノコよ鴨肉フェアを開催。今回のフェアでは鴨肉や六種類のキノコ。イベリコ豚など秋の味覚が楽しめるか〜……」
「問題は六種類の中に松茸がはいってるかよね〜……」
「フツ〜にかんがえたらはいってないよねぇ〜」
隣でイブキがそんな事をいう。
「合鴨肉を中心にタンパク質と鉄分を大きく含む栄養豊富な六種類のキノコが提供される」
「鴨肉か〜……おいし〜のよね〜……ただのチキンとは違って、鴨鍋とか主役になれる器よね〜」
「もう鶏なかの鴨じゃなくって、ひとつの鴨っていうジャンルになるおいしさよね〜」
「六種のキノコは――シメジ、えのき、キクラゲ、茶えのき、クリ〜ム色舞茸、白キクラゲの六種類……」
「まあ、最近は舞茸も結構高いし、十分なんだケド〜……やっぱり秋でキノコっていわれると期待しちゃうわよね〜……松茸」
「早く養殖できないかしらね〜?」
「遺伝子操作して水かけてほっとけば、二個に増える松茸とかできないかしら?」
「それマツタケっていわないとおもう」
隣でそういうイブキだった。




