つきミ。
いつものバス停にて――
「ピザポテにシンショクっ⁉︎」
イブキがお菓子の話題ばかりを集めたアプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「ん〜……どんなんだろぉ〜……チ〜ズばいとか? ピザかんアップとか?」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「ピザポテト――タバスコ……あ……じ……」
「ピザといえばね〜。おいしそ〜じゃない」
口がお子様なイブキはタバスコという劇物を受け入れられない。
「ま、まあ。フツ〜のイチバンだよねぇ〜」
そういって新作をなかった物扱いにする。
「月見か〜……」
月夜がそんな声を洩らす。
「も〜アキなんだねぇ〜……めちゃくちゃ――」
「ス〜パ〜やたらめっちゃたあっついけどぉ〜……アキなんだねぇ〜……」
「で、ツキミバ〜ガ〜?」
「月夜といったら宇奈ととの『月見テラドォォォォォン!』でしょ!」
「つきみバ〜ガ〜でしょ!」
「ウナギよ! 肉もいいけど、月見バ〜ガ〜もいいけど、いまはウナギよ」
「ただでさえ、おいし〜ウナギにタマゴをかける……絶対おいし〜わよね〜」
「ウナギを美味しくいただいた後は月見バ〜ガ〜」
「けっきょくリョ〜ホ〜たべるのね」
呆れ顔でそういうイブキだった。




