しんせかいへのとびラ。
いつものバス停にて――
「う、うな丼バ~ガ~っ!?
月夜がそんな謎な言葉を発する。
「ど~ゆ~事かしら? うな丼……バ~ガ~……?」
丼にはいったうな丼を上下からバンズで挟んだだけの変なイメ~ジをする。
「七月一六日よりロッテリアでうな丼バ~ガ~を販売するっ!?」
「『うな丼バ~ガ~』はウナギの蒲焼や国産米一〇〇パ~セントのごはんパティ、錦糸卵、特製のてりやきソ~ス、マヨネ~ズなどとともにふんわりもっちり食感のバンズで挟んだ、まさにうな丼をバ~ガ~にしたてた一品……」
「べつにうなどんをバ~ガ~にしなくてともぉ~……」
そんなもっともな意見をいうイブキ。
「ち、挑戦よっ! 人類はこ~いった挑戦から新たな世界を切り開いてきたのよっ! うな牛とか」
「そのトビラはしめてもいいきがする……」
「ロッテリアのウナギは――この文自体がすっごいパワ~ワ~ドよね。タレをつけて焼く工程を三度繰り返すことで、香ばしく、ふっくらとした蒲焼に仕上げている。ソ~スは甘めのウナギのタレと濃口醤油がベ~スの特製てりやきソ~ス……ウナギにてりやきソ~ス……」
「やっぱり、そのトビラはしめてもいいきがする~」
隣でそういうイブキだった。




