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にク。
いつものバス停にて――
「カツ丼でも牛丼でもない新しい肉丼?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「イイわね〜……新しい試み? しかも肉系ってのがまたイイわ〜」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「スンドゥブ定食専門店『中山豆腐店』が――聞いたことないわね〜……」
「とにかく、そこが『焼きもモツ煮定食』を販売か〜……」
「やきなの? にるの?」
隣でそんな事をいうイブキ。
「焼いて煮るんじゃない?」
「五月二一日より『肉めし岡本』にて販売か〜……さらにここはゴハンのオカズにある豚汁を追求」
「米味噌と麦味噌の二種類をブレンドしコクのあるス〜プにしあげている」
「ス〜プってゆ〜かミソシルだねぇ〜」
「人参、タマネギ、ダイコン、コンニャク、ゴボウと具沢山な野菜――葉っぱはいいのよっ! 豚汁なんだから肉いれないと、肉汁にしないとっ!」
「ニクジルだとべつのイミになっちゃうよぉ〜」
「さらにウドンを加えた『肉めし岡本』ならではか〜……まあ、総じていい感じよね〜」
「コ〜ハンはトンジルだったけどねぇ〜」
そういうイブキだった。




